パニック障害を自力で克服した経験をもつリーコです。
この病になると誰しもが発作の予兆、予期不安に出会ったことはあると思います。
そんな発作の予兆、予期不安ですが、やってきた時どうしていますか?
私は大きく分けて3つの方法で乗り越えました。
- 気をそらす
- 呼吸法
- どうにかしようとしない
どれも全く違った方法ではありますが、効果ありでした!
それぞれについて、メリットデメリットを含めつつお話ししていきます。
⓵気をそらす
多くの方はとっさにこの「気をそらす」を実践されているのではないでしょうか。私もその一人です。
例えば
・水をのむ
・歩き回る
・スマホをみる 等
これらは発作から意識をずらすことによって、実際に発作が起きるのを防げます。
個人的には最も手軽な方法だと感じてます。
ちなみにこれらの行動は専門用語で「安全行動」といいます。
安全行動とは不安を少しでも和らげるためにとる行動のことを言い、他にも
・飲み物を持ち歩く
・出口を探しておく
・外出する前に薬を飲んでおく
ということもこれにあたります。
実はですね。この安全行動、デメリットがあるのです。
少しショックな話かもしれませんが、やり続けているうちは本当の克服には至らないのです。
なぜなら症状にとらわれた状態であるからです。
健康だった時はこのような行動は起こしませんでしたよね。
なので、このような行動を起こすということは、イコール症状を恐怖として意識し続けているということになります。
その結果、発作に対する不安は維持されたままになります。
安全行動なしでは、やはり不安なままということですね。
いわば対処療法のようなものなので、不安が消えたとしてもそれは安全行動あっての一時的なものです。
心の中の不安そのものは解消されません。
じゃあ全くやらない方がいいのかというと、私はそうは思いません。
はじめにも話した通り、安全行動のおかげで発作を防げたことが何度もあるからです。
それが自信になり行動範囲を広げることもできました(これ、大事ですよね!)。
いわばお助けマン的な存在です。
なので、絶対やらない方がいいとは私は言えないです。
でももし最終的に克服を目指すのであれば、いずれは卒業する必要のある存在であるということは理解しておいた方がよいですね。
えー!そんなの難しい!と思われるかもしれないですが、体調が安定してくれば自然とやる必要もなくなるのであまり考えすぎなくて大丈夫ですよ~。
ちなみに卒業の手順を挙げておくと
- 自分がどんな安全行動をしているのかを知る
- 発作を起こさない経験が積み重なってきたら徐々になくしていく
このような手順で卒業を目指していくとよいと思います。
⓶呼吸法
パニック発作のほとんどが過呼吸(呼吸のしすぎ)なので、物理的に呼吸数をコントロールして過呼吸を防ぐのはとても有効だと感じます。
私は呼吸法に何度も何度も救われました。
ほとんどこれで発作が防げていると言っても過言ではありません。
そしてもう一つのメリットはなんと言っても、自力でなんとかできる!という自信がつくこと。
予兆がきてもなんとかなる大丈夫、と思える自信が恐怖心を小さくしてくれます。
さて、この呼吸法。うまく行うポイントは、最中は無になる、もしくは呼吸だけに集中することです。
症状を受け入れながらリラックスしつつ通り過ぎるのを待つ、みたいな感じですね。
私は雑念が入ってはじめのうちはなかなかうまくできませんでしたが、だんだん上達しました。
急にできるようになるものでもないので、普段から無心で呼吸する練習をしておくことをオススメします!
めんどくさいと思われるかもしれませんが、やる価値は大いにあり。
身につくと大きな力になってくれますよ♪
また私の場合、発作の逃げ道を作ってあげる感じで吐く息とともに「ここから出られるよ~」と誘導してあげるのもよかったです。自然と吐く息に集中できました(^^)
ちなみに、呼吸法についてはこちらに載せてます↓

⓷どうにかしようとしない
「どうにかしようとしない」。
言い換えれば、「症状をそのままにする」ですね。
どういうことかというと、発作の予兆や予期不安、実はどうにかしようとすればするほど威力を増すのです。
どうしようどうしようと焦る気持ちが呼吸を速くし、さらに症状を長引かせてしまいます。
厄介ですよね。
焦るという人間の本能が症状を長引かせてしまうなんて(^^;
そこは自由に本能に従わせてくれよー、なんて単純な私は思ってしまいますが・・・。
でも、そういう性質があるという事を知っておくだけでも一歩前進ですね!
さて、問題は発作の予兆や予期不安がやってきたときに「どうにかしようとしない」ができるかどうか。
ここ、悩みどころです。
私がやっていた具体的な行動がこちら。
その時にやっていた行動をそのまま継続する
これ、習得すると強いです。
やってみた感想は次のとおりです。
【その時にやっていた行動をそのまま継続する】
行動を継続するとそっちに気がいって不安をスルーする状態になります。
この時、不安や症状自体は感じているのです。感じてはいるのですが、
症状に固執しない
極度に気にしすぎない
という状況を作れます。
私は予期不安はほぼこれでやり通しました。
なぜそうするようになったのかというと、症状を気にしたところでメリットがないと気づいたからです。
気にして症状が消えるわけでもないし、むしろ症状に敏感になることでさらに具合が悪くなる。
それなら動悸があろうがそのまま行動を続けてみよう!と思ったことがきっかけです。
最大のメリットは不安への耐性がつくことです。
不安に対してあまり動じなくなりました。
耐性がなかった頃は健康だったときと比べてしまい、ちょっと不安がきただけで敏感に感じ取ってしまっていましたが、
耐性がつくと「また来たのね、わかったよー」くらいになります。
不安を取り除こうとしなかった結果、不安への恐怖を増大させずに済んだのだと思います。
ただし、雑念が邪魔をするとうまくいきにくいというデメリットがあります。
でも、不安をそのまま受け取り乗り越える経験ができるので、習得すると強いなと個人的には思います。
まとめ
発作の予兆や予期不安を乗り越える方法
- 気をそらす
- 呼吸法
- どうにかしようとしない
発作の予兆や予期不安をうまく乗り越えながら成功体験を積み重ね、自信につなげていけたらいいですね。
ここまで色々と書きましたが、発作や予期不安を和らげるにはストレス源の解消など、発症の原因となった事柄を一つ一つ解決していくことも必要であることをお忘れなく☆
私も発作の予兆や予期不安にはとても悩まされました。それでも克服できます。
少しずつの取り組みが、「そういえば、最近少し良くなっているかも」になり、その積み重ねで回復に向かっていきます。
時間をかけて、ゆっくりやっていこうという気持ちでいきましょう!
そしてもし
発作の予兆や予期不安を一度でも乗り切れたら「なんとかなったね!」と自分をたくさん褒めてあげてくださいね(^^)
長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました♪
この記事はあくまで専門家ではなく、経験者の立場から発信しています。効果の出方を保証するものではありませんことをご理解いただけますと幸いです