パニック障害を自力で克服した経験をもつリーコです。
近年、うつやパニック障害への食事療法が注目されていますね。
脳に物質的にアプローチできる方法なので、人によってはつらい症状を緩和したり克服に一躍買ってくれる可能性のある療法です。
ちなみに私はというと、食事療法はゆる~く実践していました。
根詰めなかった理由は、
発症した原因が栄養不足ではなくストレスや環境の変化であることが明らかだったからです。
なので、どちらかというとストレスのケアに重きを置いていました。
でも、やっぱりそれだけではうまくいかないと感じることもありましたし、少しでも症状をラクにしたい!という思いがあったので、ストレスにならない程度に食事療法を実践していました。
効果がどれくらいあったのかはわかりませんが、基本的な食事療法を実践していたことと、実際に克服している事実があるので効果があった可能性はありです。
精神的・身体的なケアとともに、この食事療法も知っておいて損はないと思いますので、興味のある方、栄養が偏っているなと思う方は続きをどうぞ!
※この記事は私が学んだことをもとに書いています。効果の出方を保証するものではありませんので、実践されるかどうかはご自身の判断でお願いします
意識して摂るとよいもの
意識して摂るとよいものは以下の2種類です。
- トリプトファン
- 発酵食品
それぞれどんな働きをするのか、みていきましょう。
トリプトファン
パニック障害の人は「セロトニン」という幸せホルモンが不足している状態です。そのセロトニンの分泌を促す材料となるのが「トリプトファン」です。
トリプトファンは必須アミノ酸の一種で、体内で作ることはできません。そこで食べ物から摂る必要があります。
【トリプトファンはたんぱく質を多く含む食品に多く含まれます。】
・肉
・魚
・乳製品(牛乳、チーズなど)
・大豆製品(豆腐、納豆、味噌など)
・フルーツ(バナナ、キウイフルーツなど)
・ナッツ類(ピーナッツ、アーモンドなど)
中でもオススメなのがバナナ。
トリプトファンの含有率はさほど高くはないのですが、セロトニンの材料に必要なトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物をバランスよく含んでいるので効率のよい食材です。
調理なしで手軽に食べられるのも魅力ですね。
発酵食品
発酵食品は体に良いバクテリアの集合体です。
近年メンタルへの改善効果があることも分かってきました。
セロトニンの90%が腸に存在しており、そのセロトニンの前駆体を作り出しているのも腸内細菌なんです。
そのため、発酵食品を摂って腸内環境を整えることがメンタル改善につながるという訳です。
食事から摂取した必須アミノ酸から、腸内細菌のはたらきでセロトニンのモトがつくられます。それが脳に届くとセロトニンとなり、リラックスや幸福感などの感情を発生させます。腸内環境が良いと十分な量のモトが脳へ送られるため、セロトニンが増えて精神状態が安定する一方、腸内環境が悪いとセロトニンが足りずにイライラや不安感の原因になります。
出典:脳腸相関LABO.
【発酵食品の例】
・納豆
・味噌
・ぬか漬け
・キムチ
・ヨーグルト
中でも納豆と味噌は、発酵食品かつトリプトファンを含む食材なので最強ですね。
味的には、納豆+キムチもけっこういけます。ほかほかのご飯にのせて♪
避けた方がよいもの
避けた方がよいとされているものはこちら。
- 精製されたもの
- 甘いもの
- カフェイン
それぞれみていきましょう。
精製されたもの
精製されたものとは、例えば
・白米
・上白糖
・食パン
などですが、これらにはこんなデメリットがあります。
- 血糖値の上がるスピードが早い
- 栄養価が低い
急激な血糖値の上昇は、次のような症状を引き起こすことがあります。
頭痛、めまい、震え、イライラ、緊張、不安などなど。
仕組みはこちら↓
白米、白いパン、麺類、甘いお菓子、清涼飲料水などの精製された糖質は吸収が早いため、急速に血糖値が上がります。
そうすると、血糖値を下げるためにインスリンが大盛に分泌され、今度は血糖値が急激に下がります。
このとき、眠気や集中力の低下、疲労感、頭痛、手の震えなどの症状が起きてきます。そして、今度は下がった血糖値を上げるために血糖値を上げるホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、イライラ、恐怖感、不安感、抑うつ感などが起こり、人によっては攻撃的になることもあります。
出典:ひめのともみクリニック
そこで、代替食品としてこのようなものがあります。
【例】
白米→玄米、雑穀米、そば
上白糖→黒砂糖、きび糖、てんさい糖
食パン→全粒粉パン、ライ麦パン
これらは食物繊維や栄養が豊富で消化に時間がかかる分、血糖値の上昇がゆるやかになります。
甘いもの
甘いものも先ほどの精製されたものと同じ原理で、血糖値の急上昇が懸念されます。
でも、甘いもの好きにとっては我慢するってなかなか難しいですよね(私がそうなのです・・・)。
そこで、もしどうしても食べたい場合はきちんとした食事のあとに少量とるのがよいと思います。
すきっ腹にとるのは血糖値の急上昇を招くので注意しましょう。
カフェイン
カフェインは
・コーヒー
・紅茶
・緑茶
などに多く含まれます。
このカフェイン、飲むと集中力があがったり作業効率が上がるという便利な一面がありますね。
でもこれはつまり、交感神経を刺激してむりやり働かせているという状態です。
パニック障害になると交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れているので、カフェインの影響も受けやすいです。
なるべく控えた方がよいと言えますね。
そんな時は
- ノンカフェインを選ぶ
- 午前中に飲む
- 一杯の量を少なくする
このような工夫をしたらよいと思います。
サプリメント
サプリは手軽に脳に物質的なアプローチができるので、栄養が偏っている方には便利な存在ですね。
ただし多くとればよいというわけではないので、容量は必ず守りましょう。
以下が私が実際に摂っていたサプリ栄養素です。
・ビタミンB群
・鉄
ビタミンB群
セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸から作られるというお話はしましたが、そのトリプトファンはビタミンB6と一緒にとらないと、体内でうまく作用しません。
つまりセロトニンの合成にビタミンB6は不可欠の栄養素と言えます。
空腹時よりもなるべくトリプトファンと一緒に摂取するようにしましょう。
また、ビタミンB12は脳神経の正常な働きに関わります。
鉄分
鉄分もセロトニンの合成には不可欠な栄養素です。
鉄不足が引き起こす症状は多岐に渡りますが、その一部として以下のようなものがあります。
知能・情動への影響(不眠・集中力低下・学習障害・うつ・パニック障害)
いわゆる不定愁訴:頭痛、イライラ、耳鳴り、肩こり、寝坊癖、疲労、むずむず脚など
これらの症状が鉄不足からくることに気付いていない方が大勢いますので要注意です。
出典:新百合ヶ丘総合病院
鉄は食べ物に含まれる量が少なく、体内への吸収率も低いことが分かっています。
また、女性は不足してしまいがちなので、積極的にとり入れたい栄養素ですね。
まとめ
- トリプトファン
- 発酵食品
- ビタミンB群
- 鉄
- 精製された食品
- 甘いもの
- カフェイン
他にもビタミンCやカルシウム、マグネシウムなど脳の健康に必要な栄養素はいろいろあります。
つまりは栄養バランスのよい食事をとるのが一番!
そのうえで、不足気味な栄養素をサプリで補うなどしていくのがいいですね。
完璧を目指してかえってストレスを溜めてしまわないように。
無理しない範囲で取り組んでいくのがうまくやっていくコツだと思います(^^)
栄養が少しでも回復の助けとなりますように。
最後までお読みいただきありがとうございました♪